震災がれき処理 もう一つの争点2012/11/09

 人の庭先にゴミを埋める計画を無断で立てたら怒られますよね。しかもそのゴミが放射能について多くの人々の不安の対象になっている代物だとしたら・・・。

 例の震災がれき。稲村市長は、放射能汚染が心配されている震災がれきの焼却処理について、時間はかかるが、市民との対話を重ねて検討するという方針で取り組んでいました。
 
 ところが、この取組みの民主性がようやく良い評判を受け始めていた矢先、「近畿圏の焼却灰の最終処分場であるフェニックス(大阪湾臨海環境整備センター)が、震災がれきの焼却灰の埋め立て先を尼崎沖に定めた。」ことがわかりました。

 環境省に安全性の判断をしてもらう候補地にあげた、ということですが、「震災がれきの広域処理」を推進している環境省のこと、許可が出ることは確実で、事実上尼崎沖に決めたと同じではないですか。

 ○海面埋め立てで処分して安全性は大丈夫なのか?セシウムは水に溶けやすい。生物濃縮など瀬戸内海の汚染は特に心配です。

 ○フェニックスには尼崎以外にも数か所の海面埋め立て処分場があります。何故その中で尼崎が選ばれたのか? そもそも、当の尼崎沖の処分場はこの4月に「埋め立て処分場としての使用は終わりました」と尼崎市に届けがあった矢先です。 
  
 ○そして何よりも、尼崎市は、震災がれきの処分に関して放射能汚染の限度を100ベクレル/Kgを目安に考えようとしているのだが、関西広域連合では埋め立て処分の基準を2000ベクレル/Kgとしている。
 尼崎沖に埋めるとしてこの差をどうやって尼崎市民に説明し、納得を得るのか?

 など、様々な疑問や問題が浮かび上がります。
 ところが大阪湾臨海環境整備センターがこのような検討をするにあたって、当の尼崎市には何の相談もありませんでした。わずかに、新聞報道の後で、市からの申しいれを受けてから理事会の直前に「通告」に見えただけです。

 これが、庭先を埋め立て処分場として使われる地元自治体に対する態度でしょうか。

 市長としても言うべきセリフがなかったのではないかと思います。
 
 尼崎市議会としても「震災がれきの処理には協力しなくてはいけない」と考えている議員も含めて一致して議長名でこれに抗議しました。

 すると、・・・   (つづく)

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