夜間受付2008/09/22

 今日も、夕方6時を過ぎると役所の出入り口はしまるので、夜間出入り口を使う。守衛さんにあいさつして思い出した。

 ある夕方。帰ろうとして議会の自転車置き場にいた私に、
「夜間受付はどこですか」と尋ねてきたのは
いまどきちょっと出会えないような清潔な雰囲気の二人連れ。

 受付は、役所の建物の、自転車置き場とはちょうど反対側。
そう案内すると、「どうも有難う」と折り目正しい挨拶。

 思わず、
「おめでとうと言って良いんですか?」と問いかけると、
「有難うございます」と二人そろって染み入るような笑顔と礼儀ただしい返事

うーん。しびれる。
 結婚の届けなのだろう。何かわけがあって、こんな夜に役所の夜間受付を利用して届けを出そうとしている。

 このカップルの門出が夜間受付なのは彼らの都合。

 それが夜間なので役所の守衛さんがそれを「預る」という手続きなのも、まあ今のところは仕方ないとしよう。

 でも、これまで夜に入って役所を出るときに夜間出入り口を利用したとき幾度も見かけた、夜間届出の風景を思い浮かべてしまったとき、「これは何とかしてあげなくっちゃ」と思った。

 守衛詰め所の前の廊下に置かれた細長い折りたたみの机の前に、パイプいすに腰掛けて、後ろを通る遅帰りの職員等に遠慮しながら書類に書き込んでいる風景はやはり寒々しい。

 それが若い二人連れだったりすると、夜に来たのだから多少のことは仕方がないとしても、もう少し、「君たちの出発をこの町は祝福しているよ」というメッセージの伝わるような場所は用意できないのかと思う。
 
 結婚の届けならまだしも、身内を失った人々の死亡届だったりしたら・・・
 寒さはいっそうしみるだろう

 せめて、ちゃんとした仕切りと、冬は寒くないような設備と、心和むかざりと、・・・うまくはいえないけれど、とにかくあの寒々しい状態はよくない。
 それは尼崎市が、何かの事情で、夜間届けを出すことを選択した人々に送るべきメッセージではない。何とかするのにそんなにお金はかからないと思う。

 市民局長にも、市長にも非公式には訴えたのだが、今度は公式に訴えようかな。