公契約条例の陳情審査 傍聴記2007/06/15

 昨日14日は総務消防委員会。ニュースにも書きました「公契約条例」について、陳情が出されていて、審議が始まりました。わたしの所属委員会ではないので傍聴しました。
  「入札における総合評価や、政策入札は一部で始まっているが、賃金や労働条件に関することを入札条件に入れることは難しい」と、当局の答えでした。
  「公契約条例」とは、例えば尼崎市が、何かの仕事を民間業者に発注する場合、そこで働く労働者の賃金などの最低条件を定め、それを発注の条件にする条例のことです。
  「最低賃金は法律で定められている。だから自治体が別に定めるのはおかしい。」と当局は言うのですが、どうでしょうか?最低賃金ではいまや生活保護水準以下の生活しかできないのです。
 
 とにかく、当日の委員会では珍しく中村 昇副市長が前面にたって「民間の賃金には関与しない」論を展開、公契約条例支持派の議員との間で大論戦となりました。
  「珍しく」と書きましたが本当に珍しいことで、常任委員会では答弁に立つのはほとんどの場合課長で、部長や局長が立つことすら珍しく、ましてや副市長(以前は助役)が発言するとしたら、よほどこじれた件にけりをつけるときなど、大物としての役目を果たすときに限られるのです。なのに今回のこの大活躍はどうしたことでしょう。
 思うに、市が進めようとしている民間委託が、偽装請負問題などでミソをつけているのに加えて、安易な民間委託に疑問の声も出ている中で、民間委託のあり方に一定の規制を加えることとなる「公契約条例」には神経を尖らして「自分がやっつけなくっちゃ」とそれこそ腕まくりをしてきたのでは?
 
 まあ、しかしそのように張り切っているにしては、市の発注する仕事に限っての賃金の話をしているのに、地域全体の最低賃金の話と取り違えるなどお粗末なところの目立つ議論ではあったのですが・・。(それとも高等戦術ではぐらかしたのか?)

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